超絶美味しいカレーとは。カレーについて考える。 [タイの食べ物]
グリーンカレーが大好きで、世界一美味しいと思って来タイした私だったが、実際タイに来てみると、日本で食べるグリーンカレーほど、タイのグリーンカレーは美味しくない。
というか、美味しい場合もあるけど、すごくローカルな味からすごく外国人向けの味まで振れ幅が大きく、どういう味のものが出て来るかがとてもギャンブルな事もあり、すっかりグリーンカレーを頼むことはなくなった。
その代わり、チェンマイやミャンマーで有名なゲーンハンレーや、南部などイスラム圏で有名なマッサマンカレーなど、日本にいるときにはその存在を知らず食べた事もなかった美味しいカレーを来てから知った。
マッサマンカレーのその特色は、ピーナッツペースト(またはカシューナッツ)、タマリンド(またはトマト)、ココナッツミルク、ジャガイモあたりにあるんじゃないかと思う。
意外と欧風カレーっぽいのだが、違う点といえば、ピーナッツ、タマリンド、 ココナッツミルクあたりが、個性なんじゃないかなという感じ。
ゲーンハンレーは、トマト煮込みっぽい酸っぱい美味しさ(でも深いコク)の美味しさでこちらの要はタマリンド(またはトマト)、生姜あたりなんだろうなー。タイのカレーにしてはココナッツミルクが入ってないというのが大きな特徴かも。
ゲーンハンレーは北部カレーとかミャンマーカレーとも言えるし、豚肉カレーとも言えるので、豚肉が主役とも言えるんだけど、ベジタリアンレストランで食べたゲーンハンレー(代替肉として大豆の練り物みたいなのを使ってたわ)も変わらずにすっごい美味しかったので、あえて肝は豚じゃないと言いたい。
というわけで、こういうスパイス系煮込みにはタマリンドソースが大活躍なんだよねー。
で、先日ふとタマリンドソース買ったわけですよ。
で、家にはジャガイモ、ズッキーニ、プチトマト、中華セロリ。。。
そしてあら?インドネシアかマレーシアかなんかで、お安いわ!とお土産に買ってきたわいいものの放置されてて先日発掘されたスパイス達(ターメリック、 シナモン)・・・。
そして冷蔵庫にはココナッツミルク。。
ふむふむ。
カレーもどきを作ってみる機会じゃないか。
という事で、適当に具材を煮て、ターメリック、シナモン、タマリンドソース、出汁、ココナッツミルク、ココナッツオイル、塩胡椒あたりを投入。
全部適当なので、量の問題とかあるよねー。
で、味見したらタマリンドソースを入れすぎたようで、酸っぱい!!
肉や玉ねぎ、にんにくあたりが入ってないので、コクがなくてただの酸っぱい微妙なスープ。。
マズい・・・。
というわけで、何とか味のバランスを取ろうと、カレーの隠し味にいいと言われる、インスタントコーヒーを入れる。
またチョコレートも隠し味にいいってことは、ココアもありじゃね?とココアパウダーも投入。
かき混ぜて味見。
グヘッ。
ますます微妙な方向へ。
なんかもはやタイっぽい味じゃなくて、日本のカレーの味に近づいているけど、なんかこう渋みが増しただけで肝心な旨味が足りない。。
あと我が家で入れられそうなものといえば、、、はちみつ!
はちみつ少々入れて、ココナッツミルクをもう少し足して、塩ももう少し足して。。
もうこれ以上どうしようもできないので、とりあえず煮込む。
煮込めば、ジャガイモが崩れて来て、もう少し甘みやマイルドさが出流に違いないわ!
で、ですね。
10分後。
鍋が焦げ付いて来たので焦って火を止める。
焦げ付かせるとか、さらに最悪。
なんかねえ、もはや子供の遊びだよね。実験というか闇鍋っていうかさ。
カレーってあまりものを適当に煮込んだ料理だったんだろうな、とか、カレーって恐ろしい食べ物だなと改めて思いながら。
とりあえず食べてみたら。
あら?
あららら?
さっきまであんなに不味かったのに、意外といける!
何がどうしたものなのか。
美味しいじゃないか。
むしろ久しぶりに心から美味しいと思えるものを食べたっていうくらいの感覚よ?
やっぱり自分で作っただけあって「油っぽすぎる」「甘すぎる」「肉が多すぎる(私は肉があまり好きじゃない)」「辛すぎる」とかがないヘルシーなお味なのがまた嬉しい。
食べながら色々と反省する予定だったんだけど(香油で炒めてから具材投入するべし、とか)、なんかこれでも全然美味しかったので、アリじゃん、という結論。
ジャガイモやプチトマト、ズッキーニが、煮込まれることでそこからエキスが出て、マイルドになったのかなー。
というわけでですね、人生も何があるかわからないですよ。
一度これはマズい!失敗した!!と思ったカレーでも美味しくなることもあるんですからね。
あれ失敗作?と思っても、熟成カレーになるかもしれないわよ。