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人と比べて痛みを感じろ! [バンコクで働く!]

人と比べないことが、心の平穏をもたらすことはいうまでもない。

「ナンバーワンよりオンリーワン」という志向は、日本でもメジャーになっていて、大企業で出世する生き方よりも、起業したりして自分だけの自分らしい生き方を求める若者も増えているように感じる。

人と比べることによって起きる嫉妬によるいざこざは、東南アジアでは日本よりもメジャーである。

最近タイ人に聞いた話。

インドネシア、スマトラ島にその人の知人のファランがホテルというかバンガローを建てたそうだ。

ファランはスマトラ島にインドネシア人の恋人がいたし、外国人は土地を買えないこともあって、名義はそのインドネシア人の彼女のものである。

でもバンガローが出来上がって1週間もすると、そのバンガローが火事で全焼したそうだ。

そしてそれは不幸な事故ではなく、放火だったとのこと。

スマトラはそうなんだよ、とタイ人は言う。

ちなみにそのタイ人は、インドネシアとタイのハーフで父親はスマトラ出身なんだけど。

どういうこと?と聞くと、イッチャーだという。

イッチャーとはタイ語で嫉妬のこと。

そこで私もアハーンと合点がいった。

インドネシアのみならず、タイでも嫉妬によるその種の嫌がらせは聞いたことがあるからだ。

自分は相変わらず貧乏で、自分のところには金が回ってこないのに、同じ穴のムジナだったはずの彼女だけ、いい思いをしやがって、許せない!!

というような気持ちね。

私も人間だから嫉妬の感情はもちろんわかるけど、でもそんなことしたって何にもならないじゃん、何も生産的なことがない。

日本人の多くはそう考えるだろう。

だから、ただの嫉妬がそこまでの憎しみとなって盛り上がることはないだろう。

でも東南アジア人はよくも悪くももっと感情のままに生きているから、激しい感情のままに行動に出るのだろう。

もちろんお金がなくて困っている人たちにとって、「カネ」というのは私が考える以上に、激しい感情をもたらすものなのかもしれないが、、だとしても。 

もちろん、そのタイ人が「嫉妬のせいだ」と解釈しただけであって、裏には何かもっと憎まれるような事情があったのかもしれないけどね。

というわけで、人と比べて嫉妬して苦しんで人も自分も滅ぼすようなネガティブな行動に出てしまうくらいなら、「比べるな」ではあるし、実際日本で働いている友人を見ると、日本の狭い価値観のなかでそこからドロップアウトしたら死んでしまう、くらいの勢いで、すごいストレスを溜めながらも、かじりついて必死で生きているのがかわいそうに思えることもある。

実際自分も日本にいた頃はそうだったと思うので、わかるのだけど、海外に出てみると、いやいや日本人って働き蜂でないと生きていけないシステムのなかにいてかわいそう、みたいな外国人的な気持ちもでてくる。

そう、タイにいて、人と比べなくなって、楽になっている自分が確かにいる。

もはや日本にいる友人たちとはキャリアの方向性が違うので、比べようがないからだし、タイ人と自分も色々とハナから目指すところが違いすぎて比べることが難しいからというのもある。

強いて言うなら、タイやそのほかの外国で働く日本人とは比べることはあるけれど、それも最近はあまりなかった。 

でも昨日電車で隣の座席に座った若いタイ人の女の子がKindleで洋書を読んでいるのを見たとき。

久々に私のなかで人と自分を比較して痛みを感じる感情が蘇った。

いっぽう私はケータイで何の生産性もないゲームにいそしんでいたからである。

やっぱり人は、人と自分を比べなければダメになってしまうと思った。

人と比べて痛みを感じることは重要だ。

タイで生きているからこそ、とくに重要だ。

そう思った。

もちろんね、タイで生きているといっても、人によって立場や環境はすごく違うので、日本にいるときよりもさらに狭くなった日本人社会のなかで、日本にいるときよりもさらに比べまくって生きてる人もいると思う。

あくまで私の場合はだけど。

羽が生えたように自由に生きれていて幸せだ。

この羽が生えた以上、もう日本には戻る気がしない。

そういう感覚もある。

でもそれだけじゃ衰退するだろう。

足るを知る、とか言ってるだけじゃダメだ。

ずっと目の前にぶら下がった人参を追っかけて、せかせかと余裕がなくて不幸そうなのもどうかと思うけど、 満ち足りつつも、素敵なものや人から影響を受けていかないと!

嗚呼そうだ。

私にとってのタイの弱点を久々に思い出した。

タイと感性があわないのか、タイで「素敵!」という感覚が発動することがすごく少なくて、それが来タイ当初すごくストレスにもなっていたんだっけ。

東京にいたときは街中を移動しているだけで、1日に何度も素敵!というインスピレーションを得ていたのに。

うん、やっぱり移動の季節は近いな。 


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